聴いてもらう

私が日頃から生徒さんたちに度々言い聞かせていることがあります。
“最後の一音まで大切に”

結果、音符や休符の長さをきちんと守ったり最後まで気を逸らさず強弱を意識したりすることに繋がるのですがこの根源は何かというと、
演奏するということはすなわち、誰かに聴いてもらうということだからです。

モーツァルトはうまく弾いてもらうために作曲したのではなく、その曲を聴いてもらうためにつくったといわれています。
音楽は弾く前に「聴かせる」が本来の意義のはず。

だとすれば、普段の生活の中でもピアノに向かう瞬間から家族の誰かに聴かせているんだという意識を持ちながら集中して練習してほしいなと思います。
その聴かせるという気持ちは、スポーツでいう、play=観せる=楽しませるとよく似ています。自分だけでなく他人を楽しませるということ。
そんな風に練習していれば、きっと今よりさらに音がキラキラしてくるはずです。